遺言書と遺留分はどちらが優先される?

(質問)
 母の遺言書には私には一切相続させない旨の記載がありました。
 遺留分という言葉は知っているのですが,遺言書と遺留分はどちらが優先されるのですか?

(回答)

1 遺留分 
 遺留分とは,一定の相続人が法律上最低限取得することを保証されている相続財産の一定の割合をいいます。
 被相続人は自分の財産を遺言で自由に処分できるのが原則です。しかし他方で,相続人は被相続人の相続財産を取得できるという期待を抱くのももっともな部分があるので,遺留分という制度が民法上規定されています。
 遺言の内容よりも遺留分が優先されます。

2 遺留分減殺請求 
 遺留分は民法で保証されているものですが、だからといって自動的に相続人の元にやってくるわけではありません。
 遺留分を受け取るには、「遺留分減殺(げんさい)請求」をする必要があります。
 しかも、この遺留分減殺請求は「相続開始または減殺すべき贈与または遺贈があったことを知った日から1年以内」に請求しないと、権利を失くしてしまいます。
 遺留分を侵害されていることを知らなかった場合は、相続開始から10年以内であれば請求できますが、10年を経過すると請求ができなくなります。

3 遺留分減殺請求は弁護士にご相談を 
 上記に述べたとおり、遺留分減殺請求は請求期限もありますので、お早めに弁護士にご相談いただくことをおすすめします。