職場内の犯罪ー悪気がなくても犯罪に?

(質問)
 職場で携帯電話を充電していたら上司に注意をされてしまいました。
 法律上何か問題があるんですか?

(回答)
 

1 社員の不正とは
 社員の不正とは、会社の金銭を着服する、自社の製品や商品を盗む・横流しする、企業秘密を外部に売り渡すなどがあります。刑法上、業務上横領罪(刑法253条)や事案によっては窃盗罪(同法235条)、背任罪(同法247条)等を構成する悪質な行為となります。そのほかにも、従業員の職務専念義務や誠実義務、職場規律遵守義務等に違反するともいえます。
 この場合、戒告、減給、出勤停止、解雇等の懲戒処分になる可能性があります。
 

2 会社で何気なく起こる犯罪行為 
 上記の例は明らかに犯罪ですが、会社で何気なく起こる犯罪行為もあります。例えば、会社のプロジェクトで経費が余ったから、仕事と関係なく皆でお酒を飲みに行き、後日、領収書を「接待」と称して会社に提出して会社から受け取った飲食代金をちゃっかり自分の財布にしまったら、会社からお金を騙し取っているので、詐欺罪になります。また、ボールペンやハサミなど会社の備品を家に持って帰った場合、会社に所有権のある動産を盗ってしまったということになるので、窃盗罪ですね。
 また、会社で他人のメール内容が気になっていけないとはわかっていても盗み見てしまった場合、場合によっては不正アクセス禁止法にあたり、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処されることになります。許可なく他人のIDとパスワードを使って、インターネットからフェイスブックやメールシステムなどにアクセスすることは犯罪です。これは職場内だけでなく、夫婦でも恋人同士でも罪になりますので、「浮気をしているかどうかのチェック」という言い訳は通用しません。
 ご質問の回答ですが、会社のオフィスで、個人で利用している携帯電話やノートパソコンを無断で充電し、それを会社が禁止していれば、電気の「窃盗」として犯罪行為とみなされるので注意が必要です。
 普段何気なくしていることが実は犯罪行為にあたることもあります。お困りの際は弁護士にご相談ください。