整理解雇が認められる要件とは

(質問)
 働いている会社から,突然,「不景気で仕事が減ったから解雇する。」と言われました。
 応じなければならないのでしょうか? 

(回答)

1 労働契約法 
 平成19年に成立した労働契約法という法律において,「解雇は,客観的に合理的な理由を欠き,社会通念上相当であると認められない場合は,その権利を濫用したものとして,無効とする。」と規定されています。
 つまり,会社側の都合で従業員を好き勝手に解雇することはできないということで。

2 整理解雇 
 そして,今回の質問のケースは,経営上の理由による人員削減として行われる解雇ですので,整理解雇といいます。
 整理解雇についても,経営状況が悪化したからといって,会社は自由にできるものではありません。
 そして,整理解雇については,これまでの裁判例の蓄積もあり,一定の要件を満たして初めて認められます。

3 整理解雇が認められる4つの要件 
 1つ目は,会社が経営危機に陥っていて,人員整理の必要があることです。
 2つ目は,希望退職者の募集や配置転換・出向など,解雇を回避するために相当な努力をしたにもかかわらず,解雇をする必要性があることです。
 3つ目は,整理基準と人選の合理性です。解雇される者の選定基準が客観的かつ合理的であり,その具体的適用も公平でなければなりません。
 最後に,解雇手続が妥当であることです。すなわち,解雇対象の労働者や労働組合に対して,整理解雇の必要性やその内容,つまり,時期・規模・方法について十分な説明をし,誠意を持って協議しなければなりません。
 なので,本当に要件を満たしているのか会社に確認したり,ご自身でこの4要件に当てはまるかどうか確認する必要があります。

4 他に注意すること 
 仮に,解雇の4要件が満たされ,整理解雇が有効であったとしても,30日前の解雇予告または30日分以上の解雇予告手当が必要となります。
 つまり,解雇される場合であっても,きちんと手当が支給されるかどうか会社に確認する必要があります。
 ただし,2か月以内の労働契約の場合や使用期間中で働き始めてから14日以内の労働者については,会社は,解雇予告をしたり,解雇予告手当を支払ったりする義務を負いません。