ラジオ出演 『小林弁護士のプログレの道』10月30日(第39回)の放送内容

ラジオ出演 『小林弁護士のプログレの道』10月30日(第39回)の放送内容

2021年10月23日

Radio momo 「小林弁護士のプログレの道」 毎月第1土曜日、第3土曜日 午前11:30~

次回の放送は、10月30日(土)午前11:30スタートです。
ゲストは、赤磐市長友實武則様です。

10月30日の番組内でご紹介する曲について少しお話しさせていただきます。

①エマーソン・レイク&パーマー『展覧会の絵』
「プロムナード」「バーバ・ヤーガの小屋」「キエフの大門」
1971年11月に発表されたライブアルバムです。
このアルバムの中から3曲おかけしたいと思います。
19世紀のロシアのムソルグスキーのピアノ組曲(ラヴェルのオーケストラ版もあります。)をロックにアレンジした作品です。
このバンドは、よくコンサートでこの曲を演奏していたようです。
評判が良くて、海賊版が売られたりしたので、この年の3月にイギリスでライブを行ったものを急きょアルバムにしたようです。
イギリスとアメリカのチャートで3位と10位になり、セールス的にも成功したライブアルバムです。
それにしても、キーボード、ドラム、ベースだけでよくこれだけの質の高い演奏ができるなと思います。
初めのプロムナードは、エマーソンがパイプオルガンを使っています。聴いただけで引き込まれます。
バーバ・ヤーガの小屋は3人が原曲を上手くアレンジしています。アップテンポにすると引き立つ曲です。3人の才能が結集したような仕上がりです。
キエフの大門は、レイクが原曲に歌詞をつけるという大胆さ。ここまで来るともう何でも有りです。
これ以外にも原曲以外のオリジナル曲やラストにチャイコフスキーの「くるみ割り人形」を持ってくるなど、「まあやれることは何でもやったぜ」という感じのアルバムです。

②ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーター「Scorched Earth」
イングランド出身のプログレバンドです。
ボーカルのピーター・ハミルを中心にしたバンドです。
キング・クリムゾンのロバート・フィリップもこのバンドの初期の頃に関わっていたようです。
1975年発表の5作目の「ゴットブラフ」から一曲おかけします。日本語で「焦土」といった意味の曲です。
9:43の大作です。このアルバムには合計6曲収められていますが、7分台2曲、9分台2曲、10分台1曲、12分台1曲といずれも大作になっています。
この曲は、ハミルの鬼気迫るボーカルにサックスとオルガンとギターがうまく絡んで、壮大な曲調に仕上がっています。
このバンドがコンサートでもよく使っている曲です。
それにしても歌詞が難解です。よく解りません。
5大プログレバンドとは少し方向性が違っていて、前衛的なアイデアとか、他のジャンルの音楽との融合とか、演奏テクニックで勝負するといった感じはなく、ハミルのボーカルと長さとパワーで押し切る感じのイメージです。
迫力のあるプログレといっていいと思います。
この番組は1年半ほどやっていますが、「ヴァン・ダー・グラフ・ジェネレーターはまだ出ないの」と聞かれた方がおられました。

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