ラジオ出演 『小林弁護士のプログレの道』10月16日(第38回)の放送内容

ラジオ出演 『小林弁護士のプログレの道』10月16日(第38回)の放送内容

2021年10月09日

Radio momo 「小林弁護士のプログレの道」 毎月第1土曜日、第3土曜日 午前11:30~

次回の放送は、10月16日(土)午前11:30スタートです。
ゲストは、株式会社ハヤシ代表取締役の林和樹様です。

10月16日の番組内でご紹介する曲について少しお話しさせていただきます。

①ピンク・フロイド「原子心母」
1970年発表の5枚目のアルバムです。
「草原でこちらを見ている牛」のジャケットがあまりにも有名です。
それに、「Atom Heart Mother」をそのまま「原子心母」と訳したセンスも凄い。
当時のレコードA面全部を占める23分44秒にも及ぶタイトル曲は当時インパクトがありました。
4人のメンバーの演奏もさることながら、ホーンやチェロやコーラスを上手く使って、クラッシック風に曲を仕上げています。初めて聴いたときはインパクトがありました。「これぞプログレ」と思ったものです。
この頃はロジャー・ウォーターズが親分風を吹かすことなく、4人で協力してプログレを追求していたような気がします。バンドとしての黎明期から成長期へと入った頃だと思います。
全英1位に輝いたアルバムです。こういったアルバムがチャートの1位になるというところがいかにもイギリスらしい。アメリカでは絶対に無理だと思います。
バイクの音や電子音を曲に随所に取り入れるなど斬新なタッチで、本物のプログレバンドへと脱皮したような感じを受けます。このアルバムの斬新さが3年後の「狂気」につながります。
当時のLPの帯には「ピンク・フロイドの道はプログレッシヴ・ロックの道なり!」と書かれていました。
私はこの文句がずっと頭に残っていました。よくできたキャッチフレーズだと思っていました。
この番組のタイトル「小林弁護士のプログレの道」は実はここから借用しました。

②ピーター・ガブリエル「Red Rain」
1986年発表の「So」というアルバムから一曲おかけしたいと思います。
1974年にジェネシスを脱退してソロになってから5作目のアルバムです。アルバムチャートではイギリスで1位、アメリカで2位になりました。
このアルバムからは「スレッジ・ハマー」というシングルカットの曲が全米1位になりました。これは少しポップというか、R&B的なのでこの番組には合ってないかもしれません。
それにしても、この頃は、フィル・コリンズは出す曲がすべて全米1位、マイケル・ラザフォードも「リビング・イヤーズ」で全米1位、ジェネシスも「インビジブル・タッチ」で全米1位と、ジェネシスのメンバーが大活躍することになります。
この曲は出だしの緊張感とピーターの円熟味のあるボーカルが素晴らしい。
ジェネシス在籍の頃のプログレ感がだいぶ薄くなったような感じです。ただ、その片鱗は十分感じられます。
ピーターの独特の声質と筋回しはジェネシス当時よりも進化しています。
このアルバムの2作前の1980年発表の「ピーター・ガブリエルⅢ(Melt)」というアルバムも素晴らしいので、またいずれおかけしたいと思います。

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