ラジオ出演 『小林弁護士のプログレの道』6月5日(第29回)の放送内容

ラジオ出演 『小林弁護士のプログレの道』6月5日(第29回)の放送内容

2021年05月29日

Radio momo 「小林弁護士のプログレの道」 毎月第1土曜日、第3土曜日 午前11:30~

次回の放送は、6月5日(土)午前11:30スタートです。
ゲストは、公益財団法人大原美術館理事長の大原あかね様です。

6月5日の番組内でご紹介する曲について少しお話しさせていただきます。

①ジェネシス「Behind The Lines」
1980年発表の10作目のアルバムです。
元々5人いたメンバーが相次いで脱退して3人になってから2枚目のアルバムです。
前作の「そして3人が残った」というアルバムは一つ一つの曲は良かったのですが、小さくまとまりすぎていた感がありました。
その後がこのアルバムでした。一言で言えば、「品のあるプログレ」という感じです。
冒頭の「ビハインド・ザ・ラインズ」をおかけしたいと思います。母国イギリスで初めて1位に輝いたアルバムです。これ以降はジェネシスの出すアルバムはイギリスではほとんど1位になります。
トニー・バンクスのシンフォニック的なキーボードの後に、以前はベースをやっていたマイク・ラザフォードが頑張ってギターを絡めています。上手いかどうかは賛否両論あるようですが、私はやはりこれをスティーブ・ハケットに弾いてほしかったです。
フィル・コリンズのボーカルもこの頃が一番脂がのっている感じがします。
このアルバムのラストはインストゥルメンタルが2曲あります。やはりジェネシスはコンセプトアルバムを作らせると上手い。

②UK「Mental Medication」
1978年発表の「U・K」からまたもう一曲おかけします。
この番組でも前に「ネバーモアー」という曲をかけました。この曲で2曲目です。
ギターのアラン・ホールズワース、バイオリンとキーボードのエディ・ジョブソンとドラムのビル・ブラッフォードがそれぞれソロの見せ場を作りながら演奏をしています。
メンバーがそれぞれ「どうや、俺の技は?」とか思いながら即興でテクニックを競い合っているかのような感じがします。それに、ブラッフォードの小刻みなリズムのドラムが実にマッチしています。
ボーカルのジョン・ウェットンはこのインストゥルメンタルの部分にはあまり絡んでいませんが、この曲の初めの方ではきちんと伸びのあるボーカルを披露しています。
流れるようなメロディーにメンバーのスーパーテクニックが溶け込んでいるような感じがします。
聴きながらどこかトリップしているかのような錯覚を覚えます。
何十年も前のアルバムですが、なかなかこれを超えるプログレは見当たりません。

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